精神疾患の社会的対応|心の病気に打ち勝とう|自分のために生きて

心の病気に打ち勝とう|自分のために生きて

男性

精神疾患の社会的対応

ウーマン

日常生活や経済的な支障

うつ病をはじめとする心の病気は近年増加傾向にあり、患者の積極的な受診や正しい知識を持つことを促す活動が医療機関・民間団体などによって行われています。患者数が増えつつあるにも関わらず、心の病ははっきりとした原因が分からないため治療法が確立していないものも多くあります。そのため、個々の患者のケースに合わせて対症療法を行うことが多いという特徴があります。対症療法に使われる処方薬は副作用を伴うほか、心の病自体が日常生活の支障となる気分の症状を伴うため、周囲の理解は治療に際して必須であると言えます。このように患者の受診だけでなく家族や職場の関係者などの協力が必要なのが心の病気なので、患者を中心に作られた多くの民間団体が周囲の理解を得た上での治療を呼び掛けています。団体による精神疾患のイメージの改善と、メディアや医療機関による情報発信によって注目を集めているのが現在の心の病気の特徴です。また、心の病気で休職や退職を選ぶ方が増えているため、企業だけでなく国全体の経済や福祉制度への影響が心配されています。このような国レベルの問題となりつつある心の病気に対して、国も治療を受けやすい諸制度を整えたり、受診を呼びかける動きを取るようになりました。以上のように、心の病気は患者自身の日常生活だけでなく、周囲の関係者や会社などの組織にも影響を及ぼし、国単位の問題でもあると考えられています。このような事情を背景に、民間団体・医療機関・国が精神疾患の理解と受診の促進を行っているため、心の病気は近年注目を集めています。

脳の疾患としての見方

心の病気は以前は気分を改善することに重点を置いた治療が行われていました。しかし、現在では心の病気による身体症状も治療の対象となっているほか、疾患自体が脳という一つの臓器が原因となっているとも考えられています。うつ病患者ではセロトニンという安心感に関わる物質が少ないことが以前から示唆されており、治療の方針もセロトニンを増やすことが主です。また、統合失調症や双極性障害のような重度のケースが多い精神疾患は、発症のきっかけは心因性のものでも実際は遺伝や体質の要素が大きいことが分かっています。そのため、心の病気に関して現在では脳科学の観点から研究が活発に行われています。このような動きを理解して、患者や一緒に過ごす時間が長い家族の方々や患者自身も心の病気は脳内物質のコントロールが必要な身体の病という側面も意識する必要があります。身体的な病ということを理解することで、心の病気の症状が患者自身ではコントロールが難しいということを実感できます。そのため、治療には定期的な受診と服薬による脳内物質の調整が不可欠ということも患者自身が自覚できるため、通院に対する意欲の維持にも繋がります。心療内科や精神科は敷居の高いイメージが強かったため、心の病気を抱えていても受診をためらったり拒否したりする方が少なくありません。その場合は周囲の方々が正しい知識を持つことによって、患者に丁寧に病気の特徴や治療の必要性を説明しながら受診を促すことが大切です。